ポケットからひとつのストラップを取り出した。
手のひらで包み込むようにギュッと握り締めると、海里の顔が浮かんでくる。
幼い頃海里から貰ったハート型のシーグラス。
また、昔みたいに2人でシーグラスを探せるだろうか。
もしも俺たちの思い出の場所でもう1度会えたなら、その時は……。
約束しよう。
教師でも、先生でもなくなったその時は………。
海でも眺めながら、君に好きだと伝えよう。
だから、それまでは。
心に鍵を掛けるように。
そっと……。
君の先生でいると、誓う。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…