わたしって鈍感!?
ていうかバカ!?
今更気づくなんて本当どうかしてる!
心臓が壊れそうなくらい急に心拍数が上がってきた。
遥にまで聞こえてそうな勢いだ。
普通友達には、ましてや女の子をこんな抱き寄せて歩いたりなんかしない。
ドキドキしすぎてそろそろ限界だ。
「っ………!」
ドンッと力強く遥を突き放した。
「うぉっ……!」
バランスをを崩して遥が壁に少しぶつかってしまった。
「あっ、ごめん……」
呟くような小さな声で謝ったけど、ちゃんと聞こえているかは自信がない。
恥ずかしくなって思わず突き飛ばすようなことしちゃったけど……怒るかな。