「ねぇ、蒼ちゃん!」


「どうしたの?海里」



口癖だった。

いつも何かあったら蒼ちゃん、蒼ちゃんって。


蒼ちゃんのそばにいつもくっついてばかりいた。



「海里と蒼くんはホントに仲良しね」


お母さんが呆れるくらい蒼ちゃんのそばにいた。



「うん!蒼ちゃんは海里のお兄ちゃんだもん!」


「海里は僕の可愛い妹だよ」



そう言って、優しく笑ってくれるの。

蒼ちゃんの笑顔が大好きだった。