「雪菜ぁ? 帰ってきたのかしら??」

「あ、お母様。ただいま帰りました」

「学校はどうだった?」

学校――……?

そんなの毎日一緒。

嘘をついて、学校が楽しかったってことにするだけ。

ほんとの事をすべて知ってる人なんてこの世にいない。

「いつもと一緒です。特に、なにもありませんでした」

「そうなの~。早く部屋にあがってシャワーを浴びなさい」

「わかりました」


お母様はやさしい。

でも怖い。


だから、お母様には絶対従う。

絶対に―――