──ガラッ ドアを開けると、今では見慣れてしまった少し癖のあるサラサラな黒髪。 それだけで、わたしは不覚にもドキドキしちゃうんだ。 「先輩!こんにちは!お久しぶりです」 わたしはカウンターで真面目に仕事をしている先輩に声をかけた。 「声が大きい、うるさい」 むむ、相変わらず冷たい… 「だって先輩に会えるの楽しみにしてたんですもん!!しょうがないじゃないですか!」