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「…い……おい聞いてる?」




頭が昔にタイムスリップしていたわたしは先輩の声で現実に戻された。




「へ?!あっ、何でしょうか!?」





「もうすぐでチャイム鳴るよ。 はい」





ポンっと、手に差し出されたのは紙パックのオレンジジュース。





「はいって、え??これ、もしかしてもしかしなくてわたしにくれるんですか?」





「そうだけど。だから今渡してるんでしょ」





当たり前のように言う先輩。





ああ、もう、どれだけ好きにさせたらいいんですか。