挽肉を粘り気が出るまでこねる。

ばんっ!


空気を抜くように時々叩く。

ばんっ!


何なんだよ、急にあんな態度。

ばんっ!


一体何が気に入らないのよ!

ばんっ!


自分が勝手に連れてきたくせに!

ばんっ!


大体ねー、
私の意思は全然聞いてくれないし、
自分勝手に振り回すだけ振り回しといて、
ふいって何?
あのふいって何?

それで、夕食用意しとけだああ?!



ばんっ!ばんっ!ばんっ!


私は挽肉をこねては叩いた。

「ふーっ!すっきりした。」

イライラする時は
ハンバーグに限る。

冷蔵庫に挽肉あってよかった。
調味料も材料も豊富だった。

よっぽど、毎日料理するんだろう。
揃えられた食材と
手入れがゆき届いた道具を見た。





「いつも…1人で?」