「転校生…転校生っと」



目的地を通り過ぎそうになって、急ブレーキをかけたらバランスを崩した。


危ない危ない…浮かれ過ぎてた。



他の教室より新しく見えるこの教室は、たまに生徒の溜まり場になっていたりする。


まぁここの場合、生徒ってよりも、族の奴らが入り浸ってる感じ?


つまりは滅多に人が近付いてこない。


イコール、人と会うのが面倒な僕らにとっては、格好のサボり場。



ドアを開くと個性ムンムンな人たちが集結済みだった。




「あれ、瞳(ひとみ)が一番遅いなんて珍しいね」


「みんな揃ってるし!今授業中だよ~」



裏切られた気分になってそう言えば、お前もだろ、なんて心無い言葉が返って来て驚いた。