「魅夜、ナイスファイト!」

「弥生もね」

そう言って私たちは、ハイタッチをする。

バスケの試合、一回戦。10−4で私たちの圧勝だった。

「疲れたな…」

「何言ってんだよ、黒田。試合はまだまだこれからだぜ?」

座り込む黒田に斎藤が言った。

「魅夜、ナイスシュートだったな」

「流もナイスパスだったよ」

私と流は息が合うようで、やりやすい。


「兼田〜! テメ、何ボールカットされてんだよ!」

ぺしっと斎藤が、流の頭を叩く。

「ごめんって!」

笑いながら、流は謝っている。
それを見て、私と弥生は顔を見合わせて笑った。
黒田は、やれやれといった感じで、ため息をついた。