初戦は、魅夜のクラス、1年A組と俺のクラス、2年D組だ。

うわっ! 魅夜を相手に勝つとか無理だろ…。

ピーと笛がなり、試合が始まった。

バスケは10点取れば勝ち。つまり、5回リングにボールを入れればいい。

先制は魅夜のチームが取った。


「うわっ、あの子速い!」

周りから、驚きの声があがる。

「流石…」

俺は、微笑みながらそう言った。

騒がれていたのは魅夜。ボールを持ったら、速攻で点を取った。

嬉しそうにチームメイトとハイタッチする、魅夜。


その姿からは、中学の時のことが想像出来なかった。


魅夜はあの日、深い傷を負ってしまった。
それは、一生消える傷じゃない……。


〜連夜Side 完〜