「零、何味がいい?」

「えっと、ソーダ!」

ショッピングモール内のアイス屋で、アイスを選んでいた。

「じゃあ、買って来るから此処で待ってろ」

俺を椅子に座らせて、父さんは会計へと行った。


ショッピングモール内は休日という事もあり、混雑していた。


人いっぱいだなぁ…。

そう思って、人込みを眺めていると、母さんによく似た人が目に入った。

母さんに似た人は男の人と笑いながら歩いている。


似た人なんて、いっぱいいるって母さんが言っていたのを思い出し、特にきにとめなかった


「零〜、どうした?」

いつの間にか、父さんがアイスを持って来ていた。

「なんでもない」

俺はそう言って、父さんと一緒に家に帰った。