「夷隅! 後ろ!!」

会長の声が聞こえたと同時に、首に腕が巻き付いた。

「っくぅ……!」

キリキリと首を閉められる。

「クイーン、ゲット!!」

「今の、セーフじゃね!?」



数人の男の声がする。

どうやら、先輩たちとの会話に夢中になりすぎて、男たちの接近に気が付かなかった。

「夷隅を離せ!!」

会長が男たちを睨みつける。

「嫌だね、やっと捕まえたんだ」

「これで、生徒会にはいれるぞ!!」

会長が言った言葉に、耳を貸さないと言った様子の男たち。

それどころか、首を閉める力が強くなって、意識が朦朧とする。