病室に俺たち五人になった。

「クイーンのお父さん、怖いね」

「金持ちの権限ですよ」

夏樹と那智はそう言って苦笑する。

「犯人、可哀相ダネ……」

クリスは手を合わせて同情している。


「…なぁ、連夜」

不意に声をかけられる。

「どうした、零?」

零は眉間にシワを寄せて険しい顔をしている。

「…俺、腑に落ちねぇ部分が有るんだけど」

「?何処がだ……!」

言いかけてはっとする。


魅夜は親父さんに嫌われてると言っていたが、今の魅夜の親父さんは、

我が子をとても大切にする一人の男に見えた−−−。

〜連夜Side 完〜