「…相楽、南」

静かに口を開いた、魅夜の親父さん。
その声からは、底知れない怒りを感じた。

「犯人の特定は出来ているのか?」

「…いえ。まだ出来ていません」

何とも言えない雰囲気が続く。

「…犯人の特定を急げ」

その気まずい雰囲気を破ったのは魅夜の親父さんの言葉だった。

「了解いたしました」

相楽さんはそう言って、病室を出ようとした。

「相楽、南。いくら金を使ってもかまわん。犯人たちを決定的に潰せ。日本に居られないようにしてやれ」

「……!?」

「!了解、しました」

すんげー事をやろうとしてますけど……!!

魅夜の親父さん、相楽さんと南さんは病室を勢いよく出て行った。