「あの、どなたですか?」

知らない男も、私が居ない間に増えた使用人だと思った。

現に南さんが増えたし。

「榊原 魅夜さん、でいいのかな?」

……怪しい。使用人が私の事を知らない訳がないのに。

私は、いつでも攻撃出来るよう構えた。

「……どうやら、当たりのようですね」

男は不気味に笑う。

「悪く思わないでくださいね」

その言葉と共に、何かを顔にかけられる。

「!?」

襲ってくる、強烈な睡魔。目を開けていられない。

ガチャリ。

そう音がして、誰かが入って来た。
ドアの方を見て目に入ったのは、会長だった。

しかし、私の意識はここで途切れた。