「すいません……」

反射的にやってしまう……。

「夏樹ぃー、大丈夫か?」

連夜先輩が聞くが、プイと顔を背けて生徒会室を出て行ってしまった。

「悪い事、しちゃいましたね…」

少し、シュンとしていると、

「気にしなくて大丈夫ですよ。夏樹は、女性相手に負けたのが恥ずかしいだけですから」

皆川先輩が言った。軽く、酷い事言ってないか……?

「お前、強いんだな」

ずっと、見ていた会長が言った。

「当たり前だろ、零。俺の後輩なんだぞ?」

誇らしげに連夜先輩が言う。


「で、お前、会計の仕事やりたく無いんだよな?」

話が戻った。さっきは鼎先輩が殴り掛かって来たから、話が途中で止まってしまった。