京雅が私のことを考えて、あえて蓮王寺家のお墓を私の両親の隣に移してくれた。
本当はしてはいけないことなんだろうけど…。
もう家族だからって…笑っちゃう。
「お母さん、お父さん、私全然、二人のこと覚えてないけど、産んでくれてありがとうお母さん。大切に育ててくれてありがとうお父さん。私今幸せだよ。私の旦那さんの蓮王寺 京雅さん。とても優しくて大切にしてくれる人だよ…。それからこれから生まれてくるこの子を守るよ。」
二人のお墓に手を合わせて言う。
恨んだこともあった。
だけど、やっぱり本当の両親だからこそ、見守ってくれていたんだね。
私の隣で静かに微笑む京雅。
「それから、柊那さん…。桜、綺麗に咲きました!家の桜も大きく…。孫の顔見せられなくてごめんなさい。生まれたらまた来ます。今度は見てくださいね!」