「真琴…。」


そう言って伸ばした手には左手に光る指輪があった。


(あぁ…結婚…するのかな…)


私の脳裏にはあの日の記憶が宿っている。


たぶん…一生忘れないだろう。


京雅があの子のもとに行ってしまった記憶…。


私が学園を去ると言う条件と京雅を学園に返すと言う条件で…。


私は京雅の前を去った。


だけど、やっぱり忘れられなくて、


泣き虫で…。