「…馬鹿は何をされても馬鹿なんだね…。」


呆れたように拓馬はいう。


「ひ、ひどいです…。」


「真琴ちゃん前の学校でいじめとかは?」


「なかったですよ。平和な学校でした。ほとんどが小学校、中学校から上がった子ばっかだったので…。」


拓馬は笑う。


「な、なんですか!!」


「だろうね、弱肉強食の世界に入れられたうさぎみたいだし。それは気づかないかも。」


「だから嫌がらせってなんですか!!」


「何も知らないくせに。遠まわしにあんたはこの学園にふさわしくないのよ。って意味に解釈できるんだよ。」


「そんなのごく一人の解釈に過ぎないじゃないですか…。」


真琴はそういう。


「…はぁ…。真琴ちゃんってやっぱり馬鹿だね。」


拓馬はため息をつく。