「亜季斗様は金平糖をご存知ないのですか?」


万桜が聞く。


「初めて聞く……!!けど食べたことはあるからな!!僕だってダテに咲々柄家に生まれたんじゃないぞ!!」


「わかってますよ。」


クスクスと笑う万桜。


「金平糖かぁ…久しぶりにたべるなぁ…」


拓馬がつまんで言う。


「拓馬さんは小さい頃食べたことが?」


「一回だけね。食べたら叔母様に怒られたからさ…。〝そんな庶民の食べ物口にするんじゃありません!!〝って…美味しかったのになぁ」


(拓馬さんにそんなことが…)