ああ。
一つ上の先輩で、サッカー部のエースだって言われているあの人か。
確かに、私告白されたような……。
「優愛なら、カズくんとお似合いだしいいかなって思ってんだけど。優愛カズくんのこと振っちゃうしね」
「いやいや。あの時の私好きになるとか多分外見目的だよ」
「カズくん。面食いだからきっとそうだろうね」
「……なら渚もいけるよ、きっと」
「いや、ないよ。きっと」
「何で?」
「だって、カズくんにとって私は妹みたいな存在だもん。女なんかに見てないと思うよ」
「……じゃあ、女として見てもらえばいいじゃん」
私はそういってにやりと笑った。
渚は少し戸惑った表情を見せる。
「女になっちゃおうよ。今夜、渚の家に遊びに行くね」
私はそう言って弁当の最後の一口を食べきった____________。