「おい悠斗!何ボーっとしてるんだよ!」

「えっ?あっ、悪い。」

「なつめちゃんのこと考えてたのか?」


ニヤニヤしながらこっちを見て尋ねてくる猛。気持ち悪い…


「…違うよ。」

「そっかー。
でもさー、うちのクラスの女子ってレベルたけぇよなー!その上、勉強もできる!すげえよなー!」

「そうだな!」


俺たちが他愛もない話をして、着替えも終え、5分ほどして更衣室をでると相園がいた。


「二人とも遅いよ!女子の私がとっくに着替え終わってたのに!」

「「わ、悪い…」」


俺たちは3人で校門を出て、それぞれの家路についた。

猛が途中で別れて、俺と相園が二人になった。

俺はチャリ通だが、相園は徒歩通だ。


「相園、家はどこだ?」

「んー、ここから5分くらいかな。」

「…それくらいだったら、送るよ。」

「えっ!?いいよ!悪いし!」

「だってもう7時だし…いいよ、俺んちもこっち方面だし。」

「…わかった、ありがと。」