「部長!来て!」
そう言われてやってきた部長らしい人。
「この子に一から教えてあげて!」
部長は、ひとことで言うと とてもモテそうな人。女はこういう男に一目惚れするんだろうな。
腕の筋肉も、スっと伸びた長い脚も、整った顔立ちも、男の俺でも目が奪われる。
「分かった。
えっと、本城…君かな?まず、ルールから説明しようかな。
本城くんって、バスケ部志望?」
「あ、えっと、まだ考え中です。」
「懐かしいな…
実は俺もさ、初めてバスケ始めたのは高1の頃で。友達に無理やり連れられて…
でもね、今はやっててよかったと思ってるよ。」
「…なんでですか?」
「最初は部活には入っとこーっていう軽い気持ちだったんだけど、仲間との連帯が必要な競技ってかっこいいなって感じるようになってきてさ。
それに…応援してくれる人もいるし。」
「応援してくれる人…?
あっ!さっきのマネージ…」
「ちょっ、バカ!そんなでかい声で言うなって!聞こえるだろ!」
マネージャーさんを見てみると相園と話していて、俺たちには気づいていないようだ。