―――本当に、こいつはみどりじゃないのか?


みどりが考えた呼び方と同じだ。



「『緑川 なつめ』って、知らないか?」


気がついたら、そんなことを口走っていた。


「えっ、知らないよ?その子、私と同じ名前だね!」









…この様子だと、ほんとに知らないらしい。





『この世には、自分と同じ顔の人間が三人いる』





そう思おうとするけど、本当にそんなことがあるのかと疑っている自分がいて、悠斗はその事実を受け止められなかった―――