教室についた私達。教室にはもうほとんどの生徒が座っていて、自分たちもすぐ席に座った。
席順は名簿。ちなみに私の席は1番窓側の前から3番目。
そして真紀は、私の真反対…”き”だもんね…しかもあのイケメンのふたりも遠い…神様は私を見放した…。

そんなことを考えていると、担任の先生らしき人がきてホームルームが始まった。

この後、入学式が終わり下校の時間になった。

「はーなっ、帰ろ!てゆうか花と席が遠くなっちゃったね…」

「そうだよー、私一人じゃん…しかもあのイケメン君達とも離れたし…おいてけぼりだね…」

「あ、花はさ、どっちがタイプなの?ちなみに私は誠君!!」

「私も私も!!なんか紳士って感じ!!」

とそんな話をしていると、

「なになにっ、俺の話?」

「「わっっっ!!誠君!?」」

「二人とも驚きすぎ。てゆうか、みんなで帰ろうよ!俺と夢斗は、F駅なんだけど二人は??」

「私達もです!!」

やった!一緒なんだ!!嬉しいっ

「じゃあみんなで帰れるね!!じゃあ帰ろ!」

駅までの道のりはずっと誠君が喋り続けていて、中学のことだったり夢斗君のことだったり聞いてたから短く感じた。…てゆうか夢斗君一言も喋ってないよね?

「む、夢斗君?ずっと黙ってるけど、大丈夫?」

「あ、こいつねー、はなちゃ…いてっっっ!!ごめんって!」

え!夢斗君が誠君を殴った!誠君大丈夫かな…。いたそー…

「お前、余計なこと言うな。うざい。」

「ごめんって。」

誠君は笑っている。よかった。
でも、ひどいなあ、夢斗君は…。殴らなくたっていいのに…。

「俺らは○○駅で降りるんだけど…」

「私達は××駅です!」

「あ、敬語やめて!タメでいいからね。あと、君もいらない。誠、夢斗、でいいから!」

「わかり…わかった!」

「じゃあ俺たちここだから!今日はありがとう!また明日ね!」

「ばいばい!!」

誠と夢斗が降りた…なんか悲しい…。もっと喋りたかったのにな…。

「花ぁ!やばいねあの二人!ほんとに私、誠のこと好きになっちゃった…かも…?」

「え!早くない!?まだ会ったばっかだけど!?」

「なんか、誠のフレンドリーさがいいってゆうか…、誠みたらドキドキするし…」

「そっか…じゃ、私は真紀の応援するよ!頑張って!!真紀と誠ならぴったりだと思うよ!!」

「あ、ありがとう!私頑張る!!花は?」

「私は、どっちかわかんない…」

「そうだよねー、恋愛未経験の花だもんね。」

そう…恋愛とか好きな人とかないんです…。だから付き合ったこともないし…。中学のとき、卒業式のときにある人に告白されたけどあんまり関わりがない人だったから断っただけ…それきりなにもないし…。

「まあ花もいつかは恋心つくって!だって花は可愛いもん!髪の毛は栗色で、ボブ!身長だって私より小さいじゃん。きっとモテるよ!」

「そんなことないって!真紀の方がモテるよ!髪の毛真っ黒のストレートじゃん!」

「ほんと無自覚だね。花は。」

「私のどこが無自覚なの…?」

「…いってもわからないから自分で気づきなさい。」

「えー!教えてよー!!」

「やだ。あ、ほら家ついたよ!ばいばーい!」

「もー!明日また聞くからね!ばいばい!!」

ほんとに真紀はケチなんだから…。でも私もいつかは恋心つくといいな…。