私は西口花(にしぐち はな)。

中学を卒業して、S高校に入学しました。そして…

「はぁぁぁぁぁなぁぁぁぁあ！！」

「うわぁあ！あ、危ないな！急に飛びつかないでよ！」

飛びついてきたこの子は私の親友、北本真紀(きたもと まき)。中学から一緒。入学初日からほんっと騒いでくれる。
「ごめん、ごめん！だって花と一緒の高校ってすごく嬉しくて！」

「私もすごく嬉しいよ！！だって真紀ってすごく頭いいからもっと頭いい学校に行くと思ってた。」

「いやー、それがー。頭がいいM高校を受けたんだけど、油断しすぎちゃって！」

てへっ♡というのがつきそうな感じですね…。

「いいよなぁー、真紀は。頭いいからねっ…私なんてギリギリだったよ。ほんとドキドキしたんだから…」

そんな会話をしてると後ろから肩を叩かれた。

「みーちゃんっ！おっは…よ…。だぁぁぁぁぁあ！ごめんなさい！人違いでした！！」

「ったくもう、なにやってんだよ誠はよぉ、朝っぱらから…」

い、イケメン！？ふ、ふたりも…！

「い、いえ！気にしないでください！人間違いなんて私もありますし！」

「ほんとにごめんね…あ、自己紹介しとくね！俺は川原誠(かわはら せい)！で、こっちが小川夢斗(おがわ むと)！よろしくな！…で、二人は？」

いきなり聞かれた私は焦り、

「わ、わわ、私は西口花です！で、北本真紀です！誠さん、夢斗さん、よろしくお願いします！！」

てんぱりすぎて名前で呼んじゃった…！

「花ちゃんと真紀ちゃんね！覚えとくよ！！ほら、夢斗もなんか言えって」

「ん、言うことねぇ。」

え、冷た！言うことあるじゃん…！

「ごめんね！夢斗、ほんとはいい人だから許してあげて！あ、そうだ！二人は何組？俺らは3組だけど」

あ、そうだまだ見てない…見ようとしたら真紀が飛びかかってきたんだ…
えーっと…西口花…西口…あった！3組だ！おー、真紀も一緒！しかもあの二人とも…！

「3組です！！一緒ですね！よろしくお願いします！」

「おぉ！こちらこそよろしくねー！」

「じゃあ教室行こっか。」