──なんだけど。
「はいはい、陽さん寝てください」
「…もう少し」
リビングのソファに張り付くように座る陽に手招きを向けても、お得意の首振りで全力拒否。
「陽……早く寝ないと明日行かないよ」
「……港寝る?」
「俺は仕事終わらせてから寝るから」
「じゃあ私もまだテレビ見てる」
「……あのなぁ、陽。明日行かれなくなるよ」
「もー……少し!」
「はーるぅ!」
「……やだ。結が起きちゃう」
「…はあ。じゃあ俺が仕事終わったら寝るって約束してね?」
「…わかってる」
「…リビングで寝たら許さないよ」
「寝ないよ!」