「いいですよ」



私の返事と同時に、先輩がふっと笑う。

それから、顔を傾ける。


私は目を閉じようとして、だけど視界の端に何かが映って、やめた。


....えっ。



「うわぁーー!!」


ーードーン!


思いっきり先輩の胸を押す。

うわああああ。


「...えっ、なに。どうしたの」


驚く先輩の後ろを、私は震える手で指差した。


「う、うしろ。後ろぉ!」


教室の廊下側の窓と、ドアから。

何人もの男子が、私達を覗き見ていた。


い、いつから!?どこから!?ていうか誰!?なんで!?