検査を終え、家に帰ろうとお母さんと二人で病院を出ようとした時、


私はちょうど入り口から出てきた人とぶつかった。

「いたっ……、すみませんっ。」

顔を上げて驚いた。

金色の髪に着崩した制服。しかもピアスも開けている。

ヤバい。怒られるかも…。

そう思い身構えたその時、

「いや、こっちこそすみません。」

「……へっ?」

「それじゃあ。」

「あっ、はい……。」

行ってしまった。

そして何故か礼儀正しかったし。

人は見かけによらないとはこういうことか、ふむふむ。

「こら、ちゃんと歩きなさい。」

「はーーい。」

お母さんそんなにらまないでよ、怖い怖い。