それから、毎日のようにみかが、教室に来て告げ口をして、私がそれに毒づく日々が続いた。

もうすぐ夏休みという頃。

「かのがトイレ来てってさ」

みかが呼びに来た。
「は?自分で来ればって言っといて」
イライラした私はみかの顔も見ず言い捨てた。

「綾、トイレ来て」
かのが直接来た。トイレに着くと腕を組み不機嫌丸出しの顔で見てくるかの。

「綾さ、うちの悪口言うなら直接いえば?」
「は?こっちのセリフ。」
「みかから聞いたよ全部」
「は?」
「とぼけんでくれん?嫌いだの馬鹿だの言っておいて」
「そっちこそ、悪口言っといてなんなん?」
「今こっちの話してんじゃん。もういいわ。」

そう言い残しトイレから出るかの。
みかはニヤニヤと気持ち悪い顔をしていた。
分かったのは、みかが裏切っていた。みかが、私の言ってないことまで上乗せしてかの伝えていたこと。
結局誰も信じちゃいけなかったんだ。