「おい。」


突然声が聞こえて、男子は足を止めた。


「うわっ!」


突然止まったものだから、私は男子にぶつかってしまった。


「あ?なんすか。」


「嫌がってるだろ、やめろよ。」


何これ、修羅場?


声の主は津田くんだった。


「離してよ!」


ハッとして、掴まれた腕を抜こうとする。


でもこの男子、その点には抜かりがなかった。