それは私にも分からない。


何故啓大が怒ったのか、わからない。


そういう意味を込めて、首を横に振った。


「私の想像だけどさ、啓大は多分里美を友達だとしか思ってなくて、突然意識したんじゃない?


気持ちが追い付いてないとか。


それか、友達だと思ってたのに、裏切られたっていう心境か。」


花音がやけに真面目な顔でそう言った。


「なにそれ、女子か!」


それに実里が突っ込んだ。