辛い。


正直誰かに話して楽になりたい。


でも、話たら花音と実里は啓大の味方になるんじゃないかと思うと、話せない…


私は手を握りしめた。


「言いたくないならいいけど、私たちは里美の味方だよ。」


「そうそう!啓大と喧嘩でもしたの?」


なんでこの二人は、いつも私のほしい言葉をくれるんだろう。


気がつくと、涙が手の甲にポタポタと落ちていた。


「私…私…啓大に…振られた…」


ダメだ、もう涙が止まらない。