「それに、発作の事も話さないとね!」
そう言って、星也さんは私の頭を優しく撫でた。
「俺は、小さい頃今の母親に一回だけ逆らったんだけどその時に押し入れに閉じ込められて、それ以来密室が怖くなって!たまにああいう発作が起きちゃて!美晴ちゃんがせっかく乗りたいって言ってくれたのにごめん!?」
星也さんは深く頭を下げた。
「そんな・・・わたしこそ‼無理させちゃてごめんなさい!」
続けて私も頭を下げる。
「でもまあ、美晴ちゃんの告白も聞けたし大満足かな?」
「?!」
星也さんがニヤニヤと笑う。
「『傍にいたい』かあー初めて言われたな漫画みたいなセリフ」
「うわああああああ」
そうだった‼あれって普通に考えれば告白だよね!どうしよう!さらってしちゃた!


「美晴ちゃん?」
そう言った星也さんの顔はとても穏やかだった。
「美晴ちゃんの言葉をもう一回きかせて?」

「はい」
私は、息を大きく吸った。

『星也さんの傍にいたいです、一人の女の子として・・・大好きです星也さん』

微笑む私を星也さんはそっと抱きしめた。
今度は嘘臭さの無い真っ直ぐな瞳だ。

「俺でよければ傍にいてください」
その願いに私は、笑顔で
『はい』
と答えた・・・
この時、涙は悲しい時以外にも流れることを知った。