「確かに、私は星也さんの気持ちを理解できない部分も、あるかも知れないけど、それでもあなたの傍にいたいんです。それって駄目ですか?」
この言葉に嘘は無い。たったの一ヶ月前に知り合った相手なのにここまで傍にいたいと、思ったのは星也さんが初めてだ。
「けど、俺の傍にいると母さんがきっと・・・」
星也さんのか細い声に私は、逆に大きな声で返す。
「大丈夫です!相手がどんな人であろうと、私は、戦います‼だからあなたは自分のために生きて」
「・・・ありがとう・・・・」
星也さんの目から一筋の涙がこぼれる。
「星也さん?」
いつの間にか星也さんは眠りについていた。
降りる時は散々苦労したが、なんとか遊園地の事務所まで運ぶ事が出来た。


「美晴ちゃん!本当にごめん!?」
目覚めた星也さんは両手をパンっと合わせた。
「私は、全然平気ですけど何があったんですか?抱きしめたと思えばあんなこと」
「本当、ごめん!?抱きしめたのは美晴ちゃんがあまりにも危機感が無かったからつい・・・」
「つい・・・じゃないです‼どんだけ赤面したと思っているんですか!」
「あはは、ごめんごめんと星也さんは頭を掻いた。