「星也さん、大丈夫なんですか?」
「ん?何が?」
星也さんは注文したケーキをほおばっている。
「いや、彼女さんとかいないのかなって、普通にモテそうだし・・・私といて彼女さんが悲しむかなって!」

星也さん自体かなりイケメンだし、彼女がいない方が不自然なことだ。それにこの優しさなら女性はコロンと行くはず・・・

「んー、いないんだ」
「へ?」意外過ぎる返答に口を開ける。
「えーと、母さんがかなり独占欲の強い人で彼女を作るのも駄目なんだよね」
「あ、ごめんなさい!」
星也さんがいつも明るいせいで性的虐待されている事実を忘れてしまう。
もっと、悲しい顔をしてもいいのに・・・

「じゃあ、どっか行きたい場所ある?」
話を切り替えようと、星也さんは笑顔で質問をした。
「・・・・・えーと!あそこに行きたいです!」実はここに来たときから気になっていた場所があった。

星也さんは場所を聞いた途端少しびっくりしていたがすぐにいいよと言ってくれた。

でも、私は知らなかった。
あんな事が起きるなんて・・・