「....ねぇ。咲葉ちゃん。私、なにか大切なことを忘れている気がして...」

もしかして。と思った。だけど....だけど....

「....桜....」

小さく、呟いてみる。

「桜...?」

やっぱり。冬花ちゃんも.....

もう、いいんだ。ずっと、覚えていてくれたから。


「ありがとう。冬花ちゃん。....本当に、ありがとう。」

桜花を、ずっと忘れないでいてくれて。ありがとう。


「うん...?私も、本当にありがとう。咲葉ちゃん、大好き。」


遊星は、少し悲しそうな顔をしていた。

「じゃあ......」

「うん......」

『またね!!』

私たちは、泣いて笑って、手を振った。