「あーすーかぁー!」

ふたりで歩いていると再び後ろから大きな声が聞こえた。

「あ。はるかちゃん....友達です。」

朱鳥が遠慮がちに言う。

「私はいいよ。いつも一人だし。朱鳥は友達と行きな?」

これは本当。

「すみません....ありがとうございます....!はるかちゃーん!おっはよー!!」


朝から元気だなと思う。

友達に近づいていく朱鳥から目を離し、学校へと足を進める。


桜を見ると思い出す。
あの子とふたりで交わした約束を。