聞こえるか聞こえないかくらいの本当に小さな声で私は言った。

「だってさ。」

「だって、地球はまるいんだから。」

なんだそれ。蒼井らしい考えだけど。

「そうだね。」

ふいに冬花ちゃんは言った。

「私、本当は咲葉ちゃんのこと苦手だったもん。」

えっ。と思わず声がもれる。

「クールでドライな咲葉ちゃんとは合わない。分かり合えないって思ってた。」