嫌いだった、ずっと。

窓際の一番後ろの席ですました顔した彼女のことが。

春川咲葉。

私とあの子は平行線だ。
絶対に交わらない。

私はあの子が嫌いで、あの子も私が嫌い。


後悔している。
小一のとき、いつもひとりでいた咲葉に声をかけてしまったことを。

咲葉は昔から私の好きなものを奪ってく。
真面目で優しい性格。なんで男はそういう人が好きなの?

あの子は暗くて、愛想も悪いのに。


ほら今日も、私の好きな人があんたに近づいていく。


あんたなんて。
ーーーーーーーー大嫌い。