窓から桜の香りが、風と共に入って来る。
少なくとも今日は、高校の入学式という事実を忘れて、惰眠を貪る私がいた。
目覚まし時計を止めて、あと五分寝ようとしたら、部屋のドアをノックする音がする音が聞こえた。
「美桜(みお)遅刻するぞ」
「もう少し眠らせて」
扉の外の主は諦めたのか、ノックを止めた。と、思ったら急にドアが開いた。
「ちょっと!入って来ないで」
入室者は私の幼馴染み。東條直樹(とうじょうなおき)。中学時代バスケットボールをやっていたせいか、身長がやたら伸びた。顔が幼いせいか、やや違和感がある。女子に人気なのは、このギャップのせいなのかもしれない。
呆れた表情で、私を見ると、目をそらした。
「下着姿で寝る癖、やめたほういいぞ」
朝から、家中に私の悲鳴が響き渡った。
少なくとも今日は、高校の入学式という事実を忘れて、惰眠を貪る私がいた。
目覚まし時計を止めて、あと五分寝ようとしたら、部屋のドアをノックする音がする音が聞こえた。
「美桜(みお)遅刻するぞ」
「もう少し眠らせて」
扉の外の主は諦めたのか、ノックを止めた。と、思ったら急にドアが開いた。
「ちょっと!入って来ないで」
入室者は私の幼馴染み。東條直樹(とうじょうなおき)。中学時代バスケットボールをやっていたせいか、身長がやたら伸びた。顔が幼いせいか、やや違和感がある。女子に人気なのは、このギャップのせいなのかもしれない。
呆れた表情で、私を見ると、目をそらした。
「下着姿で寝る癖、やめたほういいぞ」
朝から、家中に私の悲鳴が響き渡った。