体育館に、ぼちぼちと制服に身を包んだ人達が来はじめた。
河内中の制服は、灰色のブレザーに黒色のプリーツが少ないスカートだ。丈は常識内ならどの長さでもいい。
ソックスは黒で、くるぶしが隠れていればよく、長さは問われていない。
髪の毛は、染髪、ブロックなどを入れてなければ何でも良いという、結構自由な校則である。

暦の上では春だが、まだ気温などは冬のようだ。
ソックスの代わりにタイツを履いてくる生徒も沢山いる。

楽器上、インナーやタイツを履かないとアウトな楽器もあるが。

集まってきた人達は、もちろん吹奏楽部の部員だ。
少しづつ音出しをする人が増えてくる。

昨日、音楽室から楽器を体育館に運び、一晩楽器は寒い体育館に置かれていたため、ものすごく冷えている。
ピッチがものすごく低くなっているため、音出しには時間がかかりそうだ。

そんな心配も他所に、朝吹いたとはこ思えい芯のある綺麗な音が聞こえてくる。