それから小一時間。



なんとか紙を全部折ることは出来た。




「あとはホッチキスでとめるだけだね。」




「そうだな。」




「こんぐらいが半分かな...?」




私は陸玖の近くに集めた紙の束を半分くらいもらう。




「早くやらないと帰りが遅くなっちゃうからね。もうひと頑張りだ!」




「指。」



「指?」




指がどうしたの?







「怪我すんなよ。」





その言葉に胸がきゅーっとなる。
急にそんな優しくしたら心臓に悪いよ。



私は赤くなった顔を隠すように作業に集中した。