握っていた手がぐっと引っ張られてバランスを崩した私の体を陸玖がぎゅっと抱きしめてくれた。



私もゆっくり両手を陸玖の背中に伸ばして抱きしめた。



「やべえ、俺今めっちゃ幸せ」



今の陸玖はどんな顔をしてるのかな
気になって少し体を離して見ようとした時


思いっきりぎゅっと抱きしめられた。


「り、陸玖?」



「だめ、見ないで。今究極にすごい顔してるから」



でも見てしまった。薄暗くても見えたんだ。真っ赤になった君の耳を。



言ったら絶対に怒られるから言わないけど。