涙が零れてきた。


泣くつもりなくても涙は自然と頬を伝っていく。



「美海!大丈夫!?」


「保健室行こう!立てる?」



みんながもう立てなくなった私の周りに集まってきた。



先生達も駆けつけてきた。



「一ノ瀬さんは先生が運ぶから。みんなはまだ競技中でしょう」



「先生、美海をお願いします」


先生に肩を貸してもらいながら歩き出す。



最後に陸玖の隣を通り過ぎようとした時



「美海、よく頑張ったな」



振り返って陸玖を見たけど陸玖はもうみんなのとこに歩いて行った。