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『…ふぅっ。』

目が醒めると個室の布団の上に寝かされていた


僕が倒れた後、運んでくれたようだ。


うーんっと伸びをし、布団から出た。



『もう昼か…。寝すぎたな。』



まあ一番の問題はそこではない。

さっきから目の端にチラチラと写り込む、白黒の尻尾である。視界もいつもより低く、全てが大きく見える。


人の姿を保てないとはやっぱりこういう事なのだろう。妖力はこっちの方が省エネ運転なのだ


この姿だと五感も自然と高まるので、慣れれば便利かもしれない。

というか絶対斎藤とか平助にさっきの猫(正確には虎)僕だってばれたよなぁ。まさか女だってのはバレてないだろうけど。


『あれ、』


喉が渇いたのだが、あいにく周辺に頼めるような人の気配はしないみたいだ。