わたし以上に、自由を好む春人には、こんな言葉は重荷でしかないかもしれないけど
溢れ出る感情が、どうしようもできなくて。
ーーごめんね、言わせて。
好きだったんだ、堪らなく。春人の全部が、春人の行動の全てが愛しかったんだ。
『琉偉ーこっち来なよ』
本当に無気力で、常に眠そうにしてて、外へ出かけることを面倒くさいって言う彼が、家の中だと、わたしの名前を呼ぶの。
琉偉のニオイ安心するから、近くに置いときたいんだ。
そう言って、自分の隣に座らせるように合図して、わたしが行くのを渋ってると、すぐに拗ねる、そんな春人がーー好きだった。
旅行先の思い出の写真や、記念日にもらうようなプレゼントはわたしたちにはなかったけど
春人と毎日寝そべってゲームしたこととか、ゆっくり、ぼんやりと散歩したこと