世間的にデートなんていうものは、ほとんどして来なかったし

強いて言えば、TSUTAYAにDVDを借りに行って、その帰りにちょっと散歩するくらいだった。



それでも、家に帰ればいつだって一緒で、春人はわたしの背中に寄りかかってゲームをするのが日課だった。


わたしも、春人の背中にくっつきながらも、時々彼のゲームを横から覗いて、同じゲームをするのが好きだった。


このなんの変化もない穏やかな時間が何よりも好きだった。



わたしは、お互いを必要としてると思ってた。