「来ないでぇぇっー!!!」


叫ぶと、炎は強くなり、いばらを一瞬にして灰へと変えた。
そのまま、私は塔の壁をも壊し、外へと出る。


「っ…………嘘っ……」


いばらが、一瞬で燃えた!!?
今の、私が………やったの………?こんな力、やっぱり怖いっ…



そう思った瞬間、炎の翼は威力を失い、ただの純白の翼へと変わる。そして、ハラハラと羽が散っていく。


「どうした!!?お、落ちてるぞ!!」


目の前には広くて、深い森が見える。


このままだと、落ちちゃうっ………


「ううっ………」



どうしよう!!
もう、翼が言うことを聞かない!!


あと数メートルの所で、翼は完全に形を失い、私たちは地面へと勢いよく転がった。