「このいばら……こんな大きい植物、あるんだぁ…」


いやぁ、もっとジャングルとか行かないと見れなそうな大きさだよね。


それに、さっきから薄暗い。
私の記憶が正しければ、確か夕方だったはずなのに…


月の光が窓から差し込んでいる。
そんなに長い時間、私は寝ちゃったの??


「あれ、まだ夜??どうりで寝足りな……」


キョロキョロと周りを見渡していると、頭をゴツかれた。


「い、痛い!!何すんの、もう!」


いきなり叩くなんてひどいよ!!
頭を擦っていると、男の人はため息をつく。


「こんなおとぼけが世界の終わりとか……ありえねぇ…。というか、お前か、俺を呼んだのは」


「おとぼけ!?失礼な!!あなたなんて呼んだ覚えはありませんーだ!!」


なんで、初対面の男の人にそんな風に言われなきゃなんないの。本当に、ムカツク!


「まぁいい。ガキ、早く立て」

「ガ………」


ガキ!!?
私、そんな子供じゃないんですけど!!



キッと男の人を睨み付ける。



「いちいち目くじら立てんなよ、面倒くせぇ」

「ムカツク事ばかり言うからでしょ!? 」


本当になんなの!!?
超嫌な男!!なんか、あのチャラ男を思い出すわ!!


って、そういえば………
あのチャラ男、どこに行ったんだろう。


「思い出せないや………」


いったい何がどうなってるんだろう……
改めて見ると、やっぱりここはどこかおかしい。